いまの国会の動きは以前とは変わってきた。先の総選挙前に自民党、立憲民主党では代表選を実施。わが党では野田佳彦元首相が選出された。総理経験者としてただ一人代表選に立候補された野田氏に深い敬意を表するとともに、幹事長として野田体制を推進力ある体制にしていきたい。
先の総選挙で、自民と公明の与党は公示前の279議席を大幅に減らし過半数を割り込んだ一方、立憲民主党は98議席から148議席と1.5 倍もの大幅増となった。新人39名が当選したことを党内の活力とし、不祥事、スキャンダルの引き締めにも対処していきたい。
与党の政治とカネ問題への不信の受け皿が、今回、野党第一党としてのわが党への議席増につながったわけだが、比例区の投票数は伸びておらず、有権者のわが党への期待が感じられないことも確かだ。このことは真摯に受け止めたい。
人口減、高齢化社会、円の価値半減という厳しい時代に日本をどう変革すべきか、立憲民主党が食糧・エネルギーの国産化推進などを含め、積極的なメッセージを発信していくことで国民の期待に応え、国民のわが党への期待を本物にしていきたい。
総選挙直後、与党過半数割れにもかかわらず、首相指名選挙で野党の足並みがそろわず、与党・石破氏の再選を許してしまった一方、国会人事は野党が掌握。衆議院では、石破首相が提出した電気・ガス料金の引き上げなどを含めた補正予算に対し、能登への復興予算を大幅増額するなどの交渉を行った。野党側の主張によって予算が一部とはいえ変更されたのは30年近くぶりのことだ。
政治改革についても、政治資金規正法改正案は抜け道が多く、不十分。来年の通常国会は本予算、選択的夫婦別姓制度をはじめとする重要法案など大きな山場を迎える。国会の動きは変化が起こりつつあり、その変化が国民にとって望ましいものになっているかが半年後の参院選で問われる。国民にとって望ましい変化は起きていると感じている。参院選では与野党が拮抗した状態、あるいは野党が主導権を握れる国会のほうがこの国にとってよい変化を導き出せるのではないか。真摯に、強い意志を持って他の野党と足並みを揃え、そうした想いを反映させていきたい。
小川氏は補正予算を巡る与野党の攻防について、野党を分断させようとする自民党の手練手管を批判しつつ、詳細に解説。その後の質疑応答でも活発なやり取りが行われた。